「Wixショップ」でネットショップを開設したい方、「Wixイベント」でイベントチケットを販売したい方、「Wixホテル」で宿泊施設のオンライン予約を受け付けたい方など、Wixでホームページ作成を進めていくと多くの方がぶつかるのが、『オンライン決済』という壁。これを、ややこしい、難しいと感じてしまう方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、Wixのオンライン決済で使われる代表的な決済サービスである、「PayPal」と「Stripe」を比較し、それぞれの特徴を解説していきますので、両方についての理解を深めていただきたい。
まずはそれぞれのサービスの概要を簡単にご紹介。
PayPalとは?どんなサービス?
2018年12月時点で、世界最大のオンライン決済サービスです。テスラモーターズやスペースXのCEOとして知られるイーロン・マスクが創設者で、世界中の国々で採用されており、利用ユーザー数は1億人を突破しています。
Stripeとは?どんなサービス?
PayPalより後発であるものの、欧米では現在(2018年12月時点)、PayPalに追いつくほどの成長をみせています。つまり、現時点で世界第2位のサービスと言えると思います。取り扱い対象クレジットカードがPayPalより少ないという弱点がありましたが、2018年5月にJCBカードの取り扱いが開始したことで、PayPalに並び、むしろApplePayに対応していることで強みも出てきています。今最も勢いがあるのはStripeのほうだと思います。
PayPalとStripeの比較
各種情報を比較します。尚、こちらに掲載している情報は、2018年12月5日時点の情報です。
PayPal | Stripe | |
---|---|---|
決済手数料 | 30万円までなら3.6% + 40円 100万円までなら3.4% + 40円 1000万円までなら3.2% + 40円 1000万円以上なら2.9% + 40円 |
一律3.6% |
利用可能カード | VISA Master JCB AMEX Diners |
VISA Master JCB AMEX Diners (Apple Pay) |
引き出し手数料 | 0円(5万円未満は250円) | 0円 |
引き出しサイクル | 出金申請から3~6営業日 | 自動振り込み(週/月単位の選択可) |
サポート国(Wix対応) | すべての国(200か国以上) | 日本 オーストリア オーストラリア ベルギー カナダ ドイツ デンマーク フィンランド フランス 香港 アイルランド イタリア ルクセンブルク オランダ ノルウェー ニュージーランド ポルトガル シンガポール スペイン スウェーデン スイス 英国 アメリカ合衆国 |
決済手順 | PayPalにログインして購入、クレジットカードでの支払いの他、Vプリカを購入することでコンビニ決済も可能 | クレジットカード番号を入力して直接購入 |
まず、どちらも共通することなので表に載せていませんが、StripeもPayPalも、サービスを利用することによる初期費用や月額費用は0円です。他の比較サイトでは、「Stripeの方が導入の手間がかかる」と記載されているものがあると思いますが、Wixで利用する場合は、StripeもPayPalもどちらもボタン一つで利用開始できるところまでWixが準備してくれていますので、この点は全く心配ありません。
決済手数料はどちらも他の決済サービスと比較しても標準的な価格。
利用カードは、VISA、Master、JCBに対応しているのでこれだけでも世界中で利用できます。
引き出しサイクルが、Stripeは自動引き出しができることに対し、PayPalは手動引き出しになっている点が一つのポイント。これはStripeの方が便利です。
サポート対象国はさすがにまだPayPalの方が優勢ですが、Stripeも代表的な国では既に対応しており、どんどん対象国が増えています。
決済手順は、PayPayはコンビニ決済が一応できますが、これは「Vプリカ」の購入を仲介とした間接的なものです。日本で一般的なコンビニ決済は、例えば決済画面に表示されたバーコードを印刷してコンビニに持参して支払うというものですが、こういった手順とは少し異なる点に注意です。
実際はどちらもクレジットカードでの支払いが主流となるでしょう。
と、ここまでの比較では、両者互角といったところ。
次に、それぞれの実際の利用画面を見ていきましょう。
PayPal支払い画面(Wixで作られたページにて)
Wixで作られたページで、ユーザーが商品購入に進み、「お支払いへ進む:PayPal」ボタンをクリックすると以下の画面に進みます。
ちょっとややこしい画面になっているのですが、もともとPayPalでは、「PayPalにログインして支払う」か「クレジットカード番号を入力して直接支払う」の2択があったのですが、その後、クレジットカード番号での支払いの際にもPayPalアカウントを作成して自動的にPayPalにログインを求められる仕様に変更されたため、このような画面になっています。つまり現在では、いずれにしてもPayPalにログインしてから支払うことになります。
これは、既にPayPalにアカウントを持っていてクレジットカードも登録済みであり、普段からPayPalを使い慣れている人にとっては便利な半面、PayPalのアカウントを持っていない人にとっては少し手間がかかるという特徴があります。
Stripe支払い画面(Wixで作られたページにて)
同じく購入画面に進み、「レジへ進む」ボタンをクリックするとStripe支払い画面になります。(Stripeとは書いてありません)
まずはお届け先住所を入力して、「次へ」ボタンをクリック。
配送方法を選択。今回は「送料無料」しか設定していなかったパターン。
これを選択し「次へ」をクリック。
ここで、「クレジット/デビットカード」を選択し、クレジットカード番号とセキュリティコードを入力することで、クレジットカードで決済を行うことができます。
さらに「次へ」をクリック。
最後に注文内容と、各種入力内容を再確認し、「購入する」ボタンをクリックすると決済完了となります。
今回は「Wixショップ」というWixのアプリの画面を例にしましたが、他のアプリの場合は目的に合わせて入力項目などが異なってきます。
PayPalの購入画面に比べて、レイアウトも綺麗で分かりやすいと個人的には思いますが、そこまで大きな差というわけではなく、好み次第というレベルかも知れません。
さて、PayPalもStripeもしっかり整備された画面ですが、このような決済機能を使うためにはどうしたらよいのでしょうか?
PayPalとStripeの設定
まず、メニュー画面を開きます。
左メニューから「設定」をクリック。
「支払い状況&決済方法」をクリック。
すると、決済方法の選択肢が表示されますので、「クレジットカード」と「PayPal」を選択した状態で、「接続する」をクリック。
接続完了のメッセージが表示されます。
日本で利用する場合は、クレジットカードの決済代行サービスに自動的にStripeが適用されます。
あとは、StripeとPayPalの両方で「設定を完了する」リンクからアカウントを作成します。
たったこれだけで、StripeとPayPalの利用設定は終わりです。
一般的にPayPalやStripeでのオンライン決済機能を自サイトに実装しようとすると、かなりの手間がかかります。特にStripeではそれなりにプログラミングスキルも必要です。そういった大変なところをWixが既に準備してくれていますので、プログラミングなんかできない!という方でも安心してWixでホームページを持つことができます。
PayPalとStripe、どっちを使うべき?
結論として、両方使うべきです。
上に書いた通り、Stripeの方が使いやすいという面もありますが、PayPalを普段から使っているユーザーにとってはPayPalで決済したほうが楽ですし、導入の手間もアカウントを作る程度のものですので、その程度の手間であれば両方設定しておいた方がより多くのユーザーのメリットになります。
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